’21 北海道 晴天に恵まれた知床半島クルージング 自然の造形美を思う存分楽しんできた。
知床に到着したら、まずはクルージングの予約
知床・ウトロに到着したのは、だいたい午後1時くらい。
これから知床半島クルージングに行ってきます。
絶好のクルージング日和
お世話になったのは、「ゴジラ岩観光」。
朝方、予約状況を確認したところ、ルシャコース(2時間コース)は定員に達していた。
前日は濃霧で欠航になってしまい、その分、今日に申し込みが殺到してしまったのかもしれません。
今日の知床は雲ひとつない、良い天気ですし。
もしかして、キャンセルが出てないかな~なんて思いながらお店で聞いてみると、やっぱり満員。
子連れではちょっと厳しいかなとも思いましたが、せっかくの機会なので知床半島の先端までクルージングする知床岬コース(3時間コース)に申し込みました。
船の場所まで歩く途中にゴジラ岩あり
集合時間になったら参加者全員で船の場所まで歩いて行く。
列の後方で歩いていると、船長さんが話しかけてくれて、あの岩(左側)がゴジラに似ているのでゴジラ岩っていうんだよと教えてくれた。
「そうなんですか~」と返事しながらも、心の中では「あまり似てないな・・・」と思ってしまった。
「ここからだとそうでも無いけど、道を曲がったところで見るともっとゴジラに見えるよ」だそうです。
真正面にあるのがオロンコ岩。
このあたりに住んでいた先住民族「オロッコ族」がこの名の由来のようです。
高さは60mもあり、岩にしてはデカイ。
もともとこういう地形だったのか、人間が周辺を平坦にしてしまったのか、どちらなのでしょう。
ウトロ港の堤防に来た辺りで見たゴジラ岩。
ここから見ると、確かにゴジラに似ている。
本日お世話になるカムイワッカ55号。
最後の方に乗船したので、良さそうな席はすでに埋まっている。
しかし、なぜか先頭には誰もいなかったので、そこに座ります。
日差しを遮る物が無いことを除けば、ここが一番の特等席なのでは?
空いててラッキー。
全員が乗船したら出発
いよいよ出発です。
港を出発したときは、建物や人の存在が感じられますが、あっという間に手つかずの知床の大自然を感じることができます。
プユニ岬付近。
この辺りから断崖の景色が多くなっていきます。
フレペの滝。
ここは翌日に崖の上にある展望台からまた見ることになる。
一番奥のくぼんでいるところにささやかながら滝が流れています。
ドドドッと勢いよく流れ落ちるのではなく、崖伝いに静かに流れていくため、乙女の涙とも言われているようです。
見えにくいですがイワウベツ川が流れる河口に、北見管内さけ・ます増殖事業協会岩尾別捕獲場がある。
魚が多く集まる場所なら、ヒグマがいてくれてもよさそうな感じですが姿を現わす気配無し。
なんだか岩が顔に見えなくもない。
五湖の断崖。
崖の上にある知床五湖は水が流れ込んだり流れ出す川が無いことから、湖水が伏流水となって断崖から染み出て海に流れていくようです。
天気が良いので、羅臼岳もくっきりと見ることができた。
知床半島って本当に美しいところですね。
今日のクルージング船に乗れてラッキーでした。
カムイワッカの滝
カムイワッカ川の水が直接、オホーツク海に落下するカムイワッカの滝がある。落差は約30m。幅広の姿形を持つ。こちらは陸路で近づくことは困難であり、ウトロ港から運航される遊覧船から見ることができる。標高は40メートル。分岐瀑。
落水が硫黄などを含む強い酸性であるため、河口付近は岩場に藻がほとんど生えず、化学反応で海水がエメラルドグリーンになっている。秘境の知床を代表する滝の1つであり、かつて滝のそばで硫黄を採掘していた小屋跡が現在もその柱を残している。(Wikipediaより引用)
ヨウシペツの滝(硫黄川の滝)。
カムイワッカの滝のすぐお隣にあります。
19号番屋。
ここは人間とヒグマが共存している数少ない場所であり、このあたりでヒグマをよく見ることができるスポットのようです。
ヒグマがいないか辺りを見渡しますが、残念ながら見つけられませんでした。
もしかして、今日はヒグマと遭遇できないかも?
タキノ川。
滝の下の番屋
滝の下の番屋を過ぎてからすぐにクルーがヒグマがいるのを発見したようで、ゆっくりと船を近づけてくれます。
でも、定置網が仕掛けられているため、ヒグマのいるすぐそばまで行くことができず、遠くからの観察となります。
船長さんが一生懸命ヒグマの場所を伝えてくれますが、なかなか見つけることができません。
他の参加者もみな同じく辺りをキョロキョロ探してます。
ほら、動いているのわかりますか?大きな岩の近くですよ。
わからない?波打ち際に2匹いますよ。
地形の目印となるようなポイントを説明してくれますが、風景とヒグマが一体化しちゃっているので見つけられた人は数人だけ。
しばらくここに船を停めて観察していたものの、クルージングの時間もあるのでその場を後にしました。
過ぎ去る直前に、カメラを最大望遠にして海岸線を何枚かとっておき、後で確認したところちゃんと写っていました。
上の写真を拡大したものでちゃんと2匹います。
でもその場で見つけられず残念。
もう少し船を寄せられるといいのだけど仕方ないですね。
定置網が無ければもう少し近寄れるのかな?でも、漁師さんも生活がかかっているわけで。
ちなみに知床の漁師さんは収入が「億」だそうです。
みんなお金持ちですよ~、羨ましいですね~と船長さんが言っていました。
鮹岩。
最初に見たときはライオンの岩かと思いましたがタコのようです。
カシュニの滝
こういった地形にはあまりお目にかかったことがないため、新鮮な感じです。
自然の造形美にただただ魅入ってしまいます。
知床半島の先端である知床岬に到着。
ウトロ美崎からここまでおよそ2時間弱。
知床岬の向こうには国後島が見えました。
地図や教科書での知識しかありませんでしたが、こうやって目の当たりにするとやっぱり感慨深いものがあります。
早く返してくれないかな~。
知床岬を折り返すと、あとは来た道(海)を戻るだけ。
船のスピードも往路よりも断然早い。
時間が押しているのか、急いで港に戻っているようです。
海岸線から少し離れた位置で船を進ませているので、もうヒグマとの出会いのチャンスもないかなと諦めかけたその時、再び見つけてくれました。
船はやはりさっきと同じように遠くからの観察なので見つけにくい。
ただ、今回は、川が流れている海岸線の近くという、ハッキリした目印のお陰でようやく見つけることができました。
肉眼で見るとほんとに小さくしか見えないので、最大望遠にしたカメラのファインダー越しにその勇姿を見ることができました。
ヒグマを見るなら双眼鏡を持参するかレンタルしたほうが断然見やすいです。
ヒグマは川の辺りから山の方に向かってゆっくり歩いて行く。
その姿を追いかけていると、同じ場所に鹿も数匹いました。
鹿はずっとヒグマを警戒している様子が見て取れましたが、ヒグマの方はあまり興味が無いのか、鹿に対して素っ気ない態度でその場を去って行きます。
ここにきてようやくヒグマを見ることができて、ホッとしました。
ヒグマ探検もクルージングの目的のひとつでもあるので、船長さんも肩の荷が下りたことでしょう。
いや~最後に見れた良かったですね~、と船長さんのスピーカー越しの言葉にも安堵感が漂っていました。
ヒグマに出会った後は再び猛スピードで港に戻ります。
クルージングは予定の3時間を大幅に超えて、港に到着。
おわりに
天候に恵まれたお陰で美しい知床半島を眺められ、とても想い出深いクルージングになりました。
知床半島の先端にも行けたし、国後島も見ることもできた。
そして最後にヒグマも観察できたのがなによりです。
でもさすがに3時間はちょっと長かったかな。
秋にはサケが遡上してくるので、サケを目当てにヒグマも海岸線にやってきて、サケを咥えたヒグマの姿が見られるかも。
船からもサケが見れたらそれもまた面白そう。
そう思うと秋にもまた来てみたいな。
でもそのときは2時間のルシャコースで行ってみよう。