手帳呈示で割引運賃で電車に乗ろう!
通常の運賃で電車に乗っていませんか?
電車を利用する際、どのような方法で運賃を支払っていますか?自動販売機で切符を買ったり、ICカードを使って改札を通ったりするだけで終わらせてはいないでしょうか。
もしそのときに、障害者手帳を所持していれば、割引運賃で乗車することが出来ます。
JR、私鉄、公営と種類はあれど、ほとんどの鉄道会社で障害者割引の制度を設けているので、割引を受けられます。
乗車の際に障害者手帳がないと、いくら手帳の所持者だと主張しても割引運賃にはしてくれないので、電車に乗るときは手帳を携帯し割引を受けられるようにしておきましょう!
浮いた経費はもっと楽しいことに有効活用して人生を楽しくしていけるといいですね。
障害者手帳を使って電車に乗る方法
障害者手帳を使って電車に乗るときは、自動改札口では対応できないので、駅員のいる改札で乗降車の都度、手帳を呈示して割引を受けます。
窓口で乗車券を購入する場合はそのときに手帳を呈示します。
それと、各鉄道会社によって、障害者への割引だったり、対象だったり制度の内容が少しずつ違いますので、具体的な方法は各鉄道会社にご確認してください。
ここでは、おおまかな内容を紹介していきたいと思います。
種別によって割引の対象が違います
障害者割引を利用する際、各鉄道会社が確認するのは障害の等級ではなく、種別の方を確認しているようです。
種別とは、障害区分(視覚障害、聴覚障害等)で1級~6級と障害の程度が定められていますが、それとは別に『旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄』というものがあり、「第1種」または「第2種」が記載されます。
第1種、第2種でどのように違いが出てくるかは、主に電車に乗るときに介護者(付き添い人)がいるかどうかで差が出てきます。
第1種では本人、介護者とも5割引となりますが、残念ながら第2種だと本人も介護者も割引の対象にはなりません。
また、介護者なしの単独で電車に乗るときは、第1種、第2種ともに割引の対象外のようです。
乗車距離が100キロを超えれば割引対象になるようですが、JRの場合で言うと、東京から熱海まで行かないと100キロは超えません。旅行以外ではあまり利用機会はなさそうです。
ここで注意したいのが、障害者と介護者は同一区間の乗車券類を購入することが条件となります。
同じ駅から一緒に乗って、同じ駅で一緒に降りることが前提となります。違う駅からの乗り降りが認められたら何でもアリになってしまうからでしょう。
乗車券の購入方法
○きっぷを購入する
通常、きっぷは自動券売機を使って購入しますが、乗車駅では直接改札窓口で障害者手帳を呈示してきっぷを購入します。
鉄道会社によっては、自動券売機で割引の対象が小児用のきっぷを購入して乗ることも可能です。
ただ、乗降車の都度そのきっぷと障害者手帳を改札窓口の駅員に呈示する必要があります。
自動改札口にきっぷを入れてしまうと、小児用の表示がされて不正乗車と疑われてしまうのでご注意ください。
JRと私鉄線等他の鉄道会社線をまたがる区間は、1枚で発売できる範囲が予め決められているようなので、その際は駅員に相談したほうがいいでしょう。
○ICカードを使う
今はきっぷを買うよりICカードを利用している人の方が圧倒的に多いですね。
この場合は、乗車駅では通常通り、自動改札口にICカードをタッチして通ります。
割引を受けるには、降車駅の改札窓口で手帳とICカードを呈示すると、割引を受けられることが多いようです。
降車駅の自動改札口でICカードをタッチしてしまうと割引が受けられなくなるかもしれません。
購入方法で割引率が違う?
障害者割引が適用されると運賃の5割引となることが多いようですが、そもそもきっぷとICカードでは同じ目的地でも料金がちょっと違います。
例えば、JR山手線の初乗り料金がきっぷ140円に対してICカードは133円となっています。
自動券売機が1円、5円に対応していないことでその差が発生しているそうですが、障害者割引でもその差が出てきます。
- きっぷ(10円単位運賃で割引)
- ICカード(1円単位運賃で割引)
きっぷ、ICカードの単位未満の端数(切り上げ、切り捨てなど)をどのように扱うかは各鉄道会社によって考え方が変わってきます。
回数券や定期券の取り扱いについて
おおむね下記のような取り扱いがなされているようです。
○回数券
第1種・介護者あり⇒割引あり、介護者なし⇒割引なし
第2種は介護者の有無にかかわらず割引なし
○定期券
第1種・介護者あり⇒(条件付)割引あり、介護者なし⇒割引なし
第2種・介護者あり⇒(限定条件付)割引あり、介護者なし⇒割引なし
障害者割引での定期券購入は、通勤・通学定期の条件付きであったり、小児定期券は対象外であったり、介護者のみが対象となるなど、各鉄道会社によって細かく条件が設定されているので、購入時に注意が必要です。
事前に問い合わせをしたうえで購入することをお勧めします。
新幹線も5割引きで乗れる?
新幹線も5割引きで乗れるのでしょうか?答えは半分当たりで、半分ハズレです。
その理由は、新幹線は乗車券+特急券が必要となり、乗車券は割引の対象となっていますが、特急券は割引の対象とはなっていません。
グリーン車も割引適用から除外されています。
それと、新幹線も障害者の単独乗車や第2種の場合は、100キロを超えないと割引になりません。
本当はすべての料金が5割引きになるといいのですが、もしかしたら特急券やグリーン車の利用は、「移動」という目的を超えて「贅沢」と考えられているのかもしれません。
残念ですが、乗車券が割引されるだけでもとてもありがたいですね。
おわりに
繰り返しになりますが、障害者割引をどのような方法で取り扱っているのかは各鉄道会社によって多少の違いがあります。
下表で東京にある主な鉄道会社のリンクを張りましたので参考にしていただければと思います。
サイトでは、それぞれオリジナルの表記をしているので、分かりづらいと感じることもあるかもしれません。
なので最初に、障害者の年齢区分(大人・小児・幼児)、手帳の種別(第1種、第2種)、介護者の有無(単独利用、介護者有り)、乗車券の種類(きっぷ、ICカード)、定期利用(回数券、定期券)を明確にしてから、どのような割引があるかを確認すると良いでしょう。
東京にある主な鉄道の障害者割引制度の案内
- 小田急電鉄
- 京王電鉄
- 京成電鉄
- 京浜急行電鉄(京急)
- 相模鉄道
- 首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)
- 新京成電鉄
- 西武鉄道
- 高尾登山電鉄
- 多摩都市モノレール
- 東海旅客鉄道(JR東海)
- 東京急行電鉄(東急)
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 東京臨海高速鉄道(りんかい線)
- 東京モノレール
- 東武鉄道
- 都営地下鉄
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 御岳登山鉄道
- ゆりかもめ
今回は電車での障害者割引を紹介しましたが、各交通機関でも障害者割引の制度を設けているので、ぜひ活用してみてください。
日常生活で電車を利用すること以外にも、旅行などでいろんな場所に足を運んで識見を広めていきたいですね。